X のスペースと、望むと望まざるとホストの権限がある話
X (旧 Twitter) にはスペースという機能がある。 いつからあった機能だかは覚えていないが、最初は Clubhouse もどきみたいなものだったと思う。 スペースは音声通話の機能であり、スペースを始めたり他の人のスペースに入ると自分のフォロワーなどにはスマホクライアント上からそのスペースの存在を示す「スペースを聞く」ための導線が示される。

自分の知り合いなどが音声通話に参加していたら表示されるものであり、知り合いや知り合いの知り合いが入ってきて会話できるような仕組みだ。 ただし、フォロワー以外にも検索などでスペースを見つけることも可能で、それによって全然知らない人のスペースに入ることも可能ではある。
当初はスマホだけしか使えなかった気がするが、最近では Web ブラウザでもスペースを立ち上げて会話したりとかもできるので気軽に PC から会話を始めることもできる。 これが X のメイン機能かというとそうではない気もするし、一体いつまでメンテされるのか、かつてのフリート機能のようにサクッと機能が削除されてもおかしくないな、と思っていたのだが、そう思い続けてもう年数が経っている。 まだしばらくはこのスペース機能で遊ぶことはできそうだ。
この機能はなかなか面白くて、インターネット上で通話するときに今では Discord などがよく使われるだろうが、Discord だとそのサーバーの身内の固定メンバーしか喋れない。 しかし、スペースでは常に知らない人や知り合いの知り合いなどが入ってくる可能性が開かれている。 あるいはフォローはしていたりいいねを飛ばしあったりして認知はしていたけど、おしゃべりはしたことない、というような距離感の人と話し始められる可能性もある。
とはいえ、多くの場合は他人のスペースに入って公開状態で会話をするというのはハードルが高く、私がスペースを開いても多くの人が入ってくるということもなく、多くの場合はいつものメンバーが会話をする場所になりつつある。
もはや、私は何をきっかけでこのスペース機能を使いだしたのか、そのきっかけは覚えていないが、私はそこそこの頻度でスペースを開いている。 誰かが来ればお話するし、誰も来なくてもいつ誰が来るかわからないので通話繋いだ状態で作業をしている緊張感は多少は味わえる。
しかし、このスペースのホストというのが難しい。 ホストは、会話を聞くだけでなく会話に参加したいというリクエスト権限を受けることがあって、それを承認するかどうか決められる。 しかし、自分のよく見知った人ならよくとも、知らない人を承認して会話の壇上にあげるというのはなかなか難しい行為だ。 その人が荒らしとかだったらスペースの会話がぶち壊しになってしまうわけで、まあどうしたもんかなあというところではある。
そしていつからだかスペースには全員参加モードが追加されたように思う。 スペースには現在は、自分がリクエストを承認した人だけが参加できるモードと、自分のフォロワーは自由に参加できてそれ以外はリクエストが必要なモード、さらにリクエストもいらず世の中の全員が自由に参加できるモードが存在する。 ホストとしてリクエストを吟味して人を選んで壇上にあげるというのがどうにも苦手だったので、ここ最近はこの全員のモードでスペースを開いていた。 もちろんその場合はとんでもない人が入ってきてスペースの雰囲気がぶち壊しになる可能性は常にあるのだが、ホストとして招待してぶち壊しになるよりは、全員に門戸を開いていた結果空気が読めない人が入ってきた、というのでは後者のほうが自分のメンタルへのダメージが小さいのでこちらを採用していた。 (これはまあ責任の放棄ということであまり褒められる態度ではなかったわけだが、それについては後述する)
スペースの醍醐味は知らない人が入ってくることでもある。 知らない人が入りやすい状況と、会話がスペースがぶち壊しになるリスクというのは、まあ表裏一体で分離できるものでもないと思う。 なので、私自身はスペースがぶち壊しになっても仕方ないし、そうなったらそうなったでぶち壊しにするようなやべーやつを観察して楽しむか、というような雑な気持ちでいた。
まあつまり、ホストとしてスペースを立ち上げておきながら、スペースの空気を良い状態に保つ管理をすべて放棄していたわけだ。
で、この状況でスペースをやってきてこれまではあまり問題も起きずにきたのだが、昨晩はちょっと問題があるような人がやってきてしまった。
昨晩は麦さん[1]とスペース上で色々とお話して楽しくやっていたのだが、その途中で空気が読めず、さらに酷い下ネタな表示名の人が入ってきてしまった。 そして空気が読めないまま、それまで私たちが会話していた流れなどもぶった切ってろくでもなく自己紹介を始めてしまった。
で、この時の私の態度が本当によくなくて、スペースがぶち壊しになることについて、ぶち壊すようなやべーやつを観察に回ってしまった。 ホストの権限でキックすることもできたはずが、キックという強力な権限を行使することに気が引けたというのも大きな要因であり、その結果としてこのやべー人に話す猶予を与えてしまったのである。
スペースがぶち壊しになっても良いという覚悟で変な人が来たらそれはそれで仕方ない、と納得してスペースをしているのは私だけなのだから、スペースに参加して会話してくれている人にとっては普通に大変良くない事態だったように思う。 私がそのやべー人をすぐにキックしなかったので、麦さんが不快感を表明した上で立ち去っていくことになった。
麦さんが立ち去ったのは毅然とした態度で非常に良いことだと思うし非常に正しい態度でもあると思う。 そのやべーやつの存在を眺めているというのは、非常によくない態度だったね。 眺めて観察するというのは、本人としてはそのやべーやつとは別の領域から眺めているつもりだが、その存在の許容しているという意味でやべーやつのヤバさを肯定しているとも言える。 公序良俗に反するような存在は、毅然とした態度で許さないと言うべきであって、その存在を一時でも許容するべきではなかったなあと反省した次第。
なにより、私はホストであってキックする権限があったはずで、それを行使しなかったのは落ち度であると言わざるを得ないな。 人をキックしたり誰を壇上にあげるかを選んだり、そういう権限を保持しているというのが苦手で、成り行きに任せておこう、それでスペースがぶち壊れたら仕方ない、という態度をとっていたわけだが、しかし私が好むと好まざるとに限らず私はホストでありホストの権限を持っていたのである。
そして、スペースというのは私だけのものではなく、会話に参加してきてくれた人との共同の空間であり、私個人の自由にするだけではなく、私は参加者のために安全な場になるように場をコントロールする義務があったと言っても良い。 私は義務を放棄しようとして成り行きに任せることを選んでいたが、ホストの義務というのは放棄しようと思って放棄できるものではなく、ホストになってしまった以上望んでいようといまいとホストの権限を持っているし、場をコントロールする義務があるのだろう。
ということで今回は深く反省したので、今後はスペースを開く際はスペースのホストであることの自覚をもって、ちゃんと場をコントロールしよくない人をキックすることにも躊躇しないようにしようと思いました。 それが、スペースに参加して会話に参加してくれた参加者の人たちへの最低限の礼儀だなと。
そして、ホストとしてスペースを成り行きに任せるのではなくちゃんとコントロールするという意味で、今後は全員参加可能な形ではなくリクエストを承認した人や招待した人だけを会話の壇上に上げるようなモードでちゃんとやっていこうかな。 今回の自分の持っていたはずのキックする権限を行使することを躊躇するのは、スペースの参加者に対して礼に失した態度だったなあと深く反省するといったところです。
まあそうは言っても、不特定多数が参加できる会話なんて難しいものではあるから、うまくやるのは大変ではあるのだろうけれどもね。。。 今後はぼちぼち頑張っていこうと思います。